脳は全身の司令塔。重量は体重の2パーセントほどなのに、1回の呼吸で摂取する酸素の約4分の1を脳が消費しています。脳に酸素を補給するために巡る血液量は1日約2000リットル(ドラム缶10本分)にも達し、脳への酸素供給が途絶えた場合、脳の活動はすぐに停止。2,3分で細胞破壊が起こります。このほか、脳への酸素の不足と関わる症状として集中力、思考力の低下、物忘れ、不眠、疲労などが挙げられます。松下電器が2006年に発表下研究によると、30パーセントの高濃度酸素を吸いながら英単語を覚えた予備校生とそうでない予備校生では、翌日のテストで、酸素を吸ったグループの方が約15パーセント多く英単語を記憶していた。というデータが出でいます。このことは、脳に酸素が行き渡ると、一時的に記憶力がアップすると言えます。酸素には、疲労やだるさの原因となる血中乳酸を、分解。除去する働きがあります。そのため体内の酸素量が多い人は酸素量が少ない人よりも疲労回復にかかる時間が短くて済みます。つまり酸素を取り込む力が高い人のほうがより速やかに疲労から回復できると考えられるのです。酸素を十分に摂取して、体のエネルギー生産効率を高めることも、体をエネルギーで満たし疲労感をやわらげます。さらに肉体的疲労だけでなく精神的疲労にも酸素は密接に関わっています。毛細血管はストレスの影響で収縮し、酸欠状態に陥りやすいのでそこに十分な酸素を配給することで酸欠を防ぎ心身にリフレッシュにもつながるのです。